先日、個人番号カードを2017年7月から健康保険証としても利用できるようにする予定が公表されました。
これで、更にマイナンバーの利用範囲が拡大しました。
しかし、これはもしかすると、マイナンバーと健康保険証を紐付けされることで、病歴がどこかに漏れてしまったり、会社に持病がばれてしまうのではないか?と不安に思っている方も少なくないと思います。
今回は、そんなマイナンバーと病歴が紐付けされることで、感じる疑問にお答えしていきます。
マイナンバーから病歴は分かるの?
マイナンバーから病歴は分からないと厚生労働省から公表がありました。
現段階で公表されているマイナンバーに関連する情報を元に考えると、個人番号カードに病歴の情報を残さないので、マイナンバーを辿って病歴を調べることはできないのではないかと予想されます。
また、医療機関が個人番号カードを使って読み込める番号は、マイナンバーとは異なり、医療機関が利用する専用の番号になる予定です。
また、医療機関が個人番号カードから読み込める情報は、現在の健康保険証と同じレベルの情報になると予定されているので、公表通りならば、個人番号カードや医療機関で利用される番号が仮に流出しても、それらの番号を利用して病歴を調べることはできないと考えられます。
会社に病歴をバレることはあるの?
マイナンバー制度に関連して、病歴が会社にばれることは無いです。
個人番号カードが、健康保険証と紐付けされた後でも、会社は個人の病歴を調べることはできません。
会社が個人のマイナンバーを持っていても、マイナンバーの情報は、マイナンバーの利用を許可された関係各所からしかアクセスできないので、会社がマイナンバーを使用して個人の情報にアクセスすることはできません。
では、関係各所から情報が流出するのでは?と思う方もいるかと思います。
その対策も取られる予定です。
現段階で公表されているマイナンバー制度の観覧構想では、関係各所はマイ
ナンバーを利用して参照する個人情報では、観覧者に関係の有る項目のみを観覧できるようにする、と予定されています。
つまり、税務署の職員が申請が正しいか確認するために、マイナンバーを使って、情報を呼びだした時には、税金関連の情報のみが観覧できる状態で画面に表示されるそうです。
同じように、病院でマイナンバーを使って、情報を呼びたした時には、病院が観覧できるのは、本人の加入している健康保険の種類や往診歴などの病院業務に関連する情報のみの観覧になると予定されています。
この観覧構想が予定通りに構築されるならば、個人情報の流出リスクは、かなり減らせると思います。